ムクナについて

ムクナとは?

ムクナとは、インド原産のマメ科の植物のことをいいます。

医学的に評価が高い成分となっており、インドの漢方医学の代表となっているアーユルヴェーダ医療のメインとなる生薬としても使用をされています。

ムクナは効果や効能も様々なものが期待できるとされており、世界中から注目されています。

特に、精力の増加や神経系の効果はずば抜けて高いとされています。この事からに日本で生産される精力剤にも多くこのムクナは使用されるようになりました。

ムクナの効果

①催淫(さいいん)効果

淫薬という言葉は、俗語では媚薬(びやく)(ほれぐすり)と同じ意味で使われますが、もう少し学術的に言うと、陰茎の勃起を促す強精剤というイメージになります。

この催淫効果が期待できるのはムクナに含まれているLドーパと呼ばれる成分のおかげです。

この成分は他の植物や果物にも含まれている事が比較的多いとされていますが、ムクナは特に根っこや茎部分、そしてさやや豆などの全体にこのLドーパが含まれています。

そのため、他の植物や果物とは比較できない程に量が多く効果が期待できます。

 

<催淫の仕組み>

Lドーパには男性ホルモンの一種、テストステロンを活性化する働きがあります。このテストステロンというのはドーパミンという興奮物質を分泌させる、男の「性欲」に深く関わっているホルモンです。

このホルモンが活性化されることにより、性的興奮が高まり、勃起もしやすくなるというわけです。ドーパミンは40歳くらいから衰退していきますので、加齢による性欲減退には精力剤としてLドーパのたっぷり含まれたムクナを飲用するのがおすすめです。

②パーキンソン病を改善する効果

パーキンソン病とは、神経伝達物質であるドーパミンの生成量が減少し、脳からの指令が筋肉に十分に届かず、運動機能に障害が発生する病気です。

ドーパミンの生成量が減少する理由は、脳の中でドーパミンを作る黒質細胞が減少することに関係があります。ドーパミンをそのまま摂取しても、脳内に届かないため、L-ドーパを代わりに摂取します。L-ドーパは脳に届き、脳でドーパミンに変換されてはたらきを示します。

ムクナ豆はLドーパを豊富に含んでいることから、パーキンソン病などに有効であると考えられています。

③疲労回復効果

ムクナ豆はL-ドーパのほかにも、必須アミノ酸を豊富に含んでいます。

必須アミノ酸は動物の成長や生命維持に必要であるにも関わらず体内で合成されないため、食物から摂取しなければいけません。ムクナ豆はソラマメやいわしに匹敵するほど必須アミノ酸を含んでおり、疲労回復効果や成長促進に役立つと考えられています。 

④生活習慣病を予防する効果

糖尿病ラットを用いた動物実験により、ムクナ豆に食後の血糖値上昇を抑制するはたらきが確認されています。ムクナ豆に糖尿病予防に役立つと考えられています。

⑤うつ症状の改善効果

ドーパミンが減少するパーキンソン病の患者さんに限らずストレスを貯めやすい人は、やる気が出ない、元気がないなどうつ症状に悩む場合が多々あります。

ムクナ豆は脳がドーパミンを生成するための原料を補給することが出来るので、これを食べ続けることでうつ症状から解放された例も報告されています。

⑥冷え症の改善効果

年齢を重ねると、特に病気ではないが体に力が入らない、手足が冷えるなどの症状があらわれる場合があります。その対処方法としてムクナ豆を食べたり、茎や葉のお茶を飲むことは有効です。これで体の動きが良くなり温まるのを実感する人も多くいます。

また、スポーツ選手の中には筋肉強化や強壮のために利用して人もいるそうです。

ムクナの副作用

ムクナ豆の主成分は、エネルギー、炭水化物、タンパク質、脂質、ミネラルで、大豆やソラマメなどと一緒ですので、豆の主成分自体での副作用は特にありません。ただ、Lドーパの含有量が他の食べ物より多いので食べ過ぎやLドーパ製剤との併用には気を付けましょう。(食べ過ぎや併用で効果が出過ぎて不随意運動、低血圧、幻覚などがおこる可能性があります。)